2016-07-27(Wed)
あってはならない事件。
相模原の障がい者入所施設で起こった悲惨な殺人事件。
同じ業界に身を置くものとして非常にショックです。
19名もの入所者の方々がお亡くなりになり、その他20名以上の方が重軽傷で入院されている。
犯人は、その施設の元職員で、障がいのある方に恨みを持っていた・・・・との事。
あまりに想像を絶する事件でした。
何故そのような考え方になってしまったのか・・・・。
僕も入所型の施設に10年程度勤めました。
確かに現場は大変だと思います。
いわゆる問題行動のある方々も沢山いて、毎日服はボロボロ、手は傷だらけ・・・・最初はキツかったですね。
しかし、そう言った思いっきりのぶつかり合いで、喋れない方とも次第に意思の疎通が出来るようになり、いわゆる「人間関係」が出来て来るんですね。
障がいがあろうが無かろうが、皆人間です。
言葉で不安や不快を表現できないから、他害行為や自傷行為と言った形で表れて来る。
大切なのは、問題行動の表面を見るだけではなく、「なぜそのような行動に出るのか」・・・とその原因について掘り下げなくてはならないと言う事です。
この犯人は、その大切な部分を完全に見落とし、表面的な行動のみを見ていたんだと思います。
叩かれたから腹が立った・・・とか、噛まれたからムカついた・・・とかそんなレベルでしょう。
そもそも福祉をやってはいけない人だったんでしょう。
「思う通りにならなかった」・・・と言っていたらしいですが、そもそも思い通りにしようなんて事が上から目線の大間違いで、皆人間ですので虫の居所が悪い時もありますし、天候に左右される方もいるわけです。
教科書の通りに行きっこないですよ。
僕は、福祉の仕事は、従事する人間の修行の場であると思っております。
沢山怪我もしました。
何故こんな事をするんだ!・・・と腹が立った事もあります。
でもその裏側には、大切なメッセージが隠されているんだと分かった日から、自分自身が変わりました。
それは現場に良い先輩、良い上司、良い仲間がいたからだと思います。
これから児童だけではなく、成人の方々も作業所などで支援する事になります。
経験はあれど、毎日が修行、共に成長するんだと言う初心を忘れずに業務に当たりたいと思います。
戦後最悪の事件。
しかも、その刃は障がいのある方に向けられました。
二度とこう言う事が起こらないよう我々も肝に銘じつつ、しっかりした人材の育成に努めたいと思います。
福祉の仕事は、非常に大変な仕事です。
メンタル、体力共に限界まで酷使する仕事です。
ある意味出来る人が限られて来る仕事とも思います。
福祉の資格や卒業した学校等は全く関係はありません。
必要なのは先ずは人間性です。
待遇改善は勿論の事、「本当にこの人は適材なのか」・・・と様々な角度から観察した人選にも慎重にならなければなりません。
二度とこのような事が起こってはなりません!
お亡くなりになられた皆さまのご冥福を心よりお祈り致します。
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